カレンさん・コランタンさん夫妻との出会い ―ドイツ出張記 9

こんにちは。市川籠店のイチカワ トモタケです。
さて、前回までのジャーナルでは、2025年にドイツへ出張した際の記録をお届けしてきました。
そのなかで、ドイツ・リヒテンフェルスの町で開かれた「かご編みフェスティバル」についてもご紹介しましたが、
ここ数年、このフェスティバルに毎年参加されているフランスの作り手がいらっしゃいます。
それが、カレンさんとコランタンさんのご夫妻です。

ダルハウゼンでのワークショップを終えたあと、お二人は自家用車でリヒテンフェルスへ向かわれました。
かご編みフェスティバルでは、比較的広いスペースのブースで販売されており、とても盛況のご様子でした。
お二人との出会いは、ハンスゲルトさんとおなじく、2015年に開かれたポーランド世界かご編み大会に遡ります。

先のジャーナルでも書きましたが、ポーランド世界かご編み大会への参加が初めてで、さらに多くの参加者が集まるなか、私自身も販売ブースを出していたので、作り手お一人お一人の作品をゆっくり見てまわることができませんでした。 
ただ、そんななかでも、会場でひときわ目を引く何人かの作り手の方がいました。そのお一人が、コランタンさんでした。彼がつくっていたのは、かごの技術を生かして製作された、こちらのアート作品でした。 
ひとつひとつ確かめるように、丁寧に作業を進めていらっしゃいました。それまでに見たことのないような造形と、それを生み出していくコランタンさんの姿が、今でも私の記憶につよく残っています。 
そして、完成したのがこちらの作品です。なんと、この大会の二日間で仕上げられたものです。見事、アート部門で入賞されていました。製作されていたときの様子と、こうして仕上がったこのかたち。それがずっと忘れられませんでしたが、このときはゆっくりとお話しすることなく、連絡先もわからないまま、大会を終えることになりました。

そして、あっという間に時は流れ、4年後の2019年。ふたたびポーランド世界かご編み大会で、お二人にお会いすることができました。 
このときは、カレンさんが参加者として出場され、かごを編まれていました。 
もちろん、コランタンさんも一緒です。またお二人にお会いできたことを、心の中でうれしく思っていました。 
この2019年の大会には、岡山でいぐさのかごを製作する須浪隆貴さんも来られ、びんかご作りのワークショップを行われました。カレンさんもそのワークショップに参加され、楽しそうに編まれていたのが印象に残っています。 
写真中央下にいらっしゃるのが、カレンさん。右下にいらっしゃるのが、須浪さんです。 
コランタンさんは、びんかごをリュックに取りつけて、この笑顔。このときには、フランスチームと交流する時間が少し取れたので、お二人にかごの製作をお願いしたいとお話しし、お互いに連絡を取り合うようになりました。しかしその後は、コロナ禍で状況が一変し、さらにお二人もおいそがしく、なかなか話が進みませんでした。

そして、そこからさらに時が経つこと6年。
やっと、ドイツのダルハウゼンで再会することができました。
お会いしていないあいだに、お二人はさらに活動の幅を広げていらっしゃるように感じました。
ヨーロッパ各地のイベントに出店されるだけでなく、美術館や博物館での展示にも参加されているとのこと。
カレンさんのご出産もあり、子育てをされながらやなぎの畑の管理もされていると伺いました。
作り手として、そしてデュオとして、
お二人ならではの輝きを、よりいっそう放っているように感じられました。

そして、こうしてふたたびお会いすることができたお二人の作品を、
このたび、市川籠店でもご紹介できることとなりました。
日本へかごを送られるのは、今回が初めてとのことです。

ヨーロッパ各地を巡りながらワークショップや展示販売をされているお二人。
カレンさんからは、
「私たちより先にかごが日本に行くなんて。かごがうらやましい!」
というメッセージをいただいています。

店頭では、日本向けに特別なサイズで製作していただいたウォールデコレーションも展示しております。
どうぞお近くでご覧ください。
ここで、リヒテンフェルスのかごフェスティバルで撮影したショート動画をご覧ください。
コランタンさんが「ブイリク」のかごに持ち手を取りつけ、仕上げている様子です。
完成へと向かう最後の工程です。
つぎのジャーナルでは、そのお二人の歩みについてご紹介します。
つづく

写真提供:L’Oseraie de l’île
商品写真:市川籠店



