かご編みフェスティバルの風景 ―ドイツ出張記 8

おはようございます。
待ちに待った、リヒテンフェルスかご編みフェスティバルの朝です。
今日と明日、土日の二日間にわたって開かれます。
さあ、さっそく歩いていきましょう!

町の広場にて。どのお店も、かごマーケットの準備が整いつつあるようです。 
最初に訪ねたブースは、スペインの作り手・パウさんのところです。カタルーニャ地方伝統のかごが並びます。 
こちらはジェフカさん! お母様のジェニーさんとともに、ベルギーから持参されたかごをたくさん並べていらっしゃいました。 
そして、こちらはフランスより、カレンさんとコランタンさんご夫妻のブースです。やなぎで編まれた「壁掛け」と、「ブイリク」という名の伝統的なかごの数々。美しさに、自然と見とれてしまいます。 
そして、こちらはドイツ・ベンジャミンさんのブースです。このときはご本人はいらっしゃらなかったのですが、並ぶかごを見ただけで誰のブースかがすぐにわかり、嬉しくなりました。 
マーケットの中には、やなぎを素材として販売しているお店もありました。昨今は、ヨーロッパの作り手たちにとって、材料が手に入りにくい状況が続いているようです。 
かご屋さんのほかにも、カフェスタンドもありました。 
気がつけば、会場にはお客さんが次々と入ってきていました。 
リヒテンフェルスの中心部は、段差や坂のおおい地形です。そうした段差やちょっとしたスペースも上手に使いながら、ブースが立ち並んでいます。 
それぞれのブースでは、作り手や出店者とお客さんとのコミュニケーションが始まっていました。 
あるブースでは、作り手の方が実演をしながら、おだやかな雰囲気でお客さんと会話を交わしていたり。 
こちらの作り手の方は、机を傾けて製作実演をされています。 
こちらも。あの「ダルハウゼンスタイル」(出張記5参照)とはすこし違う角度のようです。 
町のなか、どこまでも、かご、カゴ、籠です。 
途中、休憩をはさみながら何度も会場をぐるぐると歩きまわりました。 
しばし、そのときに見た景色をご覧ください。 










カラフルなプラスチックのかごもあり、実にさまざまな種類が並んでいました。 
ほんとうに、ヨーロッパ中のかごがこのリヒテンフェルスに集まったのではないかと思うほど、たくさんのかごが集まっていました。

午後になると、かごを手にしたお客さんの姿も、すこしずつ見られるようになってきました。 
みなさん、それぞれ思い思いのかごを手に取り、満足そうにしている姿を見ると、なんだかこちらまで嬉しくなります。 






時折、ブラスバンドの演奏が会場を音楽で盛り上げてくれます。 
あ!そうそう、やっぱり、こちらはかごのメリーゴーラウンドでした! ちゃんと子どもたちをかごに入れて回っています。係りの方が手動で回していて、ご苦労さまです。みんな嬉しそうでした。 
このように、パフォーマーの方も会場に登場し、場を盛り上げています。 
ユーモラスなパフォーマンスで、気球のかごもやなぎで編まれていることを伝えています。会場を歩きまわりながら、お客さんにさまざまな言語で話しかけていました。

私もマーケットを歩きまわって、へとへとになっていたところで、かごクィーンとばったりお会いしました。
せっかくお話もできたので、一枚写真を撮らせていただきました。
すぐにポーズをとってくださり、本当にお美しい方でした。ありがとうございました。

この夜は、出展者の方々からお声がけいただき、
リヒテンフェルスの「かご編み学校」にもご案内いただきました。
お祭りのメイン会場から10分ほど歩いたところに、その学校があります。
ここで、出展者や関係者のみ参加できるパーティーが開かれるとのこと。
せっかくの機会なので、喜んで参加させていただくことにしました。

日本では、大分県別府市に竹細工を学ぶことができる竹工芸訓練センターがありますが、ここドイツのリヒテンフェルスにも、3年制でかごの技術を学べる学校があります。 
今回は夜の訪問だったため、一部のみ案内をしていただきましたが、いずれあらためて時間をとって、ゆっくり取材に来たいと思っています。ここでは、私が見せていただいたところをすこしご紹介します。 
ドイツのこの学校では、年次ごとにカリキュラムが組まれており、3年間のあいだに「かご細工全般」「家具作り」「細編み技術」を、それぞれ1年ずつ学ぶそうです。 
こちらの機械は、ラタンに熱を加えて曲げるためのもの。家具作りには欠かせない道具だそうです。 
こちらはかごの材料となるやなぎを薄くしたり、細くしたりする道具です。 
これはやなぎを編むときに使う作業台です。 
さまざまなかごの作品も展示されていました。 
やなぎの白い色が、飴色へと変化しているものが多く見られました。 
学校1階の中庭では、元気な声で注文をとり、ビールを注いでくれる人たちがいました。注文しようとすると、ビールの値段は決まっておらず、「寄付」でよいとのこと。相場がわからなかったので、近くにいた方にだいたいの金額を聞いて支払いました。 
スタッフの方々がとても明るく声をかけてくださって、こちらもうれしいなあと思っていたのですが、聞けば彼らは、いまここでかご作りを学んでいる学生さんたちだそうです。将来の作り手の皆さん。これからがたのしみです。

この宴は、夜が更けてもつづきました。
火を囲みながら、かごや仕事、人生のことについて語り合う皆さん。
私も、そのおなじ空間でおなじ時を過ごすことができて、こころより嬉しく思いました。
はじめて参加したリヒテンフェルスのお祭り。
そこで過ごした方々との交流の時間は、これからの人生でもきっと忘れがたいものになると思います。
かごを中心とした市民祭りのような、どこかアットホームなお祭りで、
終始居心地のよい空気があり、会場にいる人たちもおだやかに過ごしているように感じました。
このような場が続いているのは、それを支えてこられた方々のご苦労があってこそだと思います。
こころより感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
最後に、かごマーケットの様子を、作り手の方々とのお話の様子も交えて
まとめたショート動画を、どうぞご覧ください。
【音楽が流れます】
Vielen Dank, Lichtenfels!
(ありがとうございます、リヒテンフェルス!)
つづく
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“ひとつのテーブル”特集展
ドイツで出会った、ヨーロッパのかごたち
2026年
2月19日(木)・20日(金)・21日(土)・22日(日)・23日(月祝)
26日(木)・27日(金)・28日(土)
3月5日(木)・6日(金)・7日(土)
Open | 11:00ー16:00
実店舗 | 東京・南千住 「市川籠店」
